Kamaro’an

部族とは異民族を表現する方法として定着した「人の集合呼称」。
初期は小さな共同体であり、次第に都市、王国、帝国、そしてグローバル化へと拡大していく。

世界は徐々に均質化してきています。人々は、同じ現代システムを共有し、普遍的な価値を追い求めています。

台湾には独自の価値観や伝統文化、工芸技術を熱心に継承し、大切に維持しながら民族の知識を蓄積してきた少数の先住民族が残っています。しかし、全世界の多くの農村地域と同様に、古くからの伝統や文化を持つ地域では、若い世代が都会に出て行ってしまい、後継者がいなくなり、その結果、地域社会や経済の活力や創造性が失われていくなど、縮小の一途をたどっています。

何世代にもわたって慣れ親しんできたありふれたものを振り返り、物が映し出す本来の純粋な姿や時代を超えた本質を求めて、人々を鼓舞しています。

土地の文化や価値観を真に開示するのは、コピーライティングやインタビュー、キャンペーンなどではなく、モノであるという強い信念のもと、Kamaro’an [カマロアン] は2013年に、2人のインダストリアルデザイナーと1人の土着性文化研究家のチームが、伝統工芸やその文化的価値観をプロダクトデザインに具現化する可能性を探求するプロジェクトとしてスタートし、2015年からはブランドとして定着しています。

台湾の土着文化にインスパイアされたKamaro’anは、クリーンなデザインで繊細なクラフトマンシップを追求し、現地の職人や資源と密接に協力しながら、土着の背景を持つ若者のための職場を創出し、現地の伝統と労働環境をサポートし、維持することに努めています。

Kamaro’anの名前の由来は、台湾の先住民族の一つアミ族の民語 Pangcah [パンツァハ] から来ており、「住む場所」を意味しています。

商品は全て先住民族の職人が工房で丁寧に一つ一つゆっくりと手織りしています。”パンツァハ”の自然と調和した生き方を反映したハンドメイド日用品を大切にしており、派手ではないけれど実用的な織り方にこだわっています。

Kamaro’anは、手が命を吹き込むことができるユニークさ、時代を超越した美しさ、そして正確さを称えています。